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「建築の旅」42

2023.06.16建築の旅

こんにちは。
今回からは京都にある私が好きな庭園をご案内します。

まずは大徳寺高桐院です。
肥後の細川氏により江戸初期に建立された塔頭で、細川ガラシャの墓があることでも有名です。
門を入ると、街中にもかかわらず森の中にいるようです。

門回りの動線は何度か直角に曲がるようにつくられているため、曲がった途端に景色が変わります。

これは秋の景色。
さまざまな色に紅葉する楓が植えられています。

突き当たりに唐破風門があり、そこが正式な入り口ですが、観光客は右手にクランクして入ります。

南側の主庭です。
楓と苔と灯籠が一つだけのシンプルな庭です。400年も前に出来たと思えないほど現代的です。
これらは35年ほど前に撮った写真で、鬱蒼とした感じがしますが、いまは主木が枯れてしまい、もう少し明るい庭になっています。

秋は一面の散り紅葉となります。
背景の常緑樹との対比が見事です。

年によって、紅葉の色も違います。

葉の形を見るとイロハカエデではなく、ヤマモミジだと分かります。
ヤマモミジは紅葉するものと黄葉するものがあるので、変化が生まれます。

これは西側の茶席に続く庭。

今は植木で見えませんが、真正面にガラシャの墓である無一物という銘の灯籠があります。入り口の唐破風門から一直線の位置です。
京間の間口6.3尺内法5.7尺というプロポーションは美しいですね。

その奥にある松向軒という茶室。黒壁の渋い小間席です。




続いて竜安寺です。
砂と石だけでどうしたらこんな庭が作れるのでしょうか...


では、次回も京都の庭を訪れます。

お楽しみに。
(横内)