今年竣工した「鈍考」へスタッフ全員で訪れました。
「鈍考」とは、BACH代表・ブックディレクターの幅允孝が主宰する完全予約制の私設図書室と、併設する「喫茶 芳」で、
設計は堀部安嗣建築設計事務所が手掛けられています。
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正面入口へつづく緩やかな石段のアプローチには大谷石が使われています。
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正面入口を入ると、
壁面の約三千冊の本と正面の大開口から檜林の景色がお出迎え。
室内はまるで外部と隔絶されたような静けさで、
木のぬくもりと温かみのある照明により、本と向き合う時間を大切にした空間になっています。
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壁面の様々なジャンルの本は、ブックディレクターである幅允孝さんが選書されています。
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スタッフも本を手に取り、好きな場所で本と向き合っていました。
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軒の深い縁側へ出ると檜林の借景と小川のせせらぎが聞こえ、
ゆっくり流れる自然の時間を体感できます。
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漆黒の軒先と木肌を生かした縁側。
はっきり分けられたコントラストには何か設計者の意図がありそうですね...。
そうした設計者の意図を読み解くのも建築の醍醐味の一つです。
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これは大開口の窓枠に施された気密ピンチブロックです。
このピンチブロックにより木製建具でも外との隙間を無くし建物の気密性を向上させています。
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こちらは開口部のクレセント錠。
建具を引き寄せる錠なので、鍵を閉めると建具が室内側へ引き寄せられ先ほどの気密パッキンと密着するので、建具の隙間を最小限に抑える仕組みになっています。

実際、窓を閉めると外の音がほとんど聞こえません。
不思議な体験でした。

そうした建築的工夫により本との対話に集中できる静寂な空間を実現されています。
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その仕掛けにスタッフは興味津々・・。
何度も何度も開け閉めして使用感を体感していました。

冷房をかけて頂いていたのにすみません...。
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施工は羽根建築工房さんが手掛けられ「手刻み」と呼ばれる日本の伝統工法を用いられています。

部材の継手や施工精度など所長自らご説明。

伝統的な継手など職人の技術力の高さと繊細さが随所に見られ、薄れゆく職人の手仕事から日本建築の美学を感じられました。
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室内に併設する「喫茶 芳」では、手廻し自家焙煎で深煎りにローストした珈琲を、ネルドリップの抽出で飲むことができます。
見学した際には、ソフトドリンクを出していただきました。
大変おいしく頂きました。
ありがとうございます。
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最後に所員全員で記念撮影。


情報化が加速し効率が重視される現代において、
どこか人間らしい”時間”や”居場所”が失われているように感じます。
そんな人間らしい時と居場所を体験できる場所だと感じました。

大変貴重な機会をありがとうございました。
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「鈍考」は、90分で定員6名（1日3回の入れ替え制）のみをWEB予約で行っています。
詳細はこちら↓

京都に来られた際は、”本と向き合う素敵な空間”を是非ご体験ください。

糸魚川