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瓦屋根

2021.04.14東大阪の家(大阪)

前回は上棟までの様子をお伝えしました。

今回は瓦葺きの様子をお伝え致します。

以前発表している「風突の家」や、「萌蘖」の屋根は三州瓦を使用しているのですが、今回使用しているのは淡路瓦です。

「萌蘖」の設計時に、鹿児島大学と共同して瓦の有利性について調査した経緯もあり、最近では瓦屋根の家をよく設計するようになりました。



瓦屋根の場合は、瓦のサイズが決まっているので、設計の段階から「瓦割り」を行い、中途半端な瓦が出ないように軒の出やケラバの出を決めておく必要があります。
この「瓦割り」の作業を怠ると、屋根が綺麗に納まりません。
特に垂木が表しになっているときは、垂木のピッチとの関係性も考える必要があります。


今回の軒瓦は「ストレート軒瓦」という瓦をはじめて採用しました。
普段は一文字軒瓦を使用することが多いのですが、ストレート軒瓦は正面が重なるように葺いていくため一文字軒瓦のようなすり合わせが必要なく施工が容易です。
コストも抑えられるという利点があります。
特に今回は全周雨樋が取付きますので、瓦の軒先の細かいところまでは見えづらくなるということも加味しています。

通気棟の納まりも、「萌蘖」から始まり、「讃岐の家」を経て段々と改良されています。
「萌蘖」では南蛮漆喰を使用していましたが、讃岐の家からは面戸瓦になっています。
サンルームではガラス瓦を使用し、採光を確保しています。
普段瓦屋根を下から見上げるようなことはないので、おもしろいですね。
明るく、洗濯物もすぐ乾く部屋になりました。



ではまた次回の更新をお楽しみに! スタッフ渡邉